大転子滑液包炎:股関節外側の出っ張りの痛み
◆ 大転子滑液包炎(だいてんしかつえきほうえん)
股関節の外側にある出っ張りの部分。
ここの痛みは大転子滑液包炎が考えられます。
下肢の外側にあるとてもしっかりとした強い靭帯、
腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)が走る動作によって前後に移動します。
そのため、骨の突き出た部分で摩擦が起こって痛みが出ます。
(*)
腸脛靭帯が動く範囲で骨の突き出た部分は、股関節と膝関節の2か所です。
股関節部の出っ張りを大転子といい、膝の出っ張った部分で起こる障害を
腸脛靭帯炎といいます(^^
●メカニズム
大転子と外側の筋肉の間には、つるつるした液を包み込んだ袋があります。
これが滑りを良くする働きをしています。
この袋が大転子滑液包、外側で動く筋肉が大腿筋膜張筋で、
この筋肉には腸脛靭帯が膝の下まで伸びています。
走り過ぎが原因でこの滑液包に炎症が起こると、大腿から股関節にかけて
痛みが出ます。
これが大転子滑液包炎です!
●治療は?
一般的には走りすぎが原因ですから、練習量の調節で対応できます。
つまりは痛みのない範囲の練習量にとどめれば大丈夫です(^^
ただし、あまりに痛みが続くようであれば「骨盤の疲労骨折」の
可能性もありますのでレントゲン検査を受けることをお勧めします。
●予防
○ストレッチ
一番有効なのは腸脛靭帯を介しての大腿筋膜張炎のストレッチです。
これは、患部が左脚であれば、立位で両脚を右足を前にして交差させ、
両腕を右側から足の方へ下垂させます。
このとき、左の体側から膝の外側が伸ばされる感じがすると思います。
反動をつけずに、ジワーっとさせるのがコツです。
15秒から20秒以上を目標にしてみましょう!
-----------------------------------------------------------------
<Dr.フーの編集後記>
さて、通勤はみなさんどれくらいかかっていますか?
開院前は片道2時間かけていましたが、現在は車で30分弱。
ちょうどいい感じです。
多くはラジオを聴いているのですが、番組で聞いた曲が気に入ったりすると
レンタルや購入して何度も聴いたりします。
最近はゴスペラースの「NEVER STOP」がお気に入りですね(^^
「どれだけ 越えれば いいかなんて わからなくても
We never stop 足跡が 僕らを語るだろう ♪♪」
歌詞と歌声がグーです(^^
「Never Stop!!」♪♪
変形性膝関節症:中高年に多い膝の痛み
◆変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)
中高年以降のランナーに多い膝の痛みは、変形性膝関節症の可能性が高いですね。
ランナー特有の障害ではありませんが、最近、太った中高年の方が減量のために
無理して走ったりして生じることも少なくありません。
急に無理して走るのは要注意です!
●原因は?
・老化に伴う症状
・半月板損傷や骨折などの後遺症
その他、肥満や遺伝的な要因、代謝性疾患など多々あります。
●メカニズム
関節の軟骨がだんだんと壊されていくことに始まり、
それを修復しようとする軟骨や骨の増殖性変化が生じて、
じょじょに骨の棘(骨棘)ができたり、軟骨がすり減ったりします。
(注)進行するとO脚になったり、水が溜まったり(水腫)して、
日常生活でも痛みが出るようになります。
●治療は?
基本的には中高年以降で発症しますので、走るレベルの調整が大切です。
完全に治すことは無理と考え、進行させないようにすることが重要です。
決して無理しないように走行距離を落としたりしましょう。
また、走った後は患部を冷やすようにしましょう。
痛みが強い時は「整形外科」を受診して下さい!
初期であれば、鎮痛剤やリハビリ訓練、関節内注射などで痛みが改善します。
ただ、進行すると走ること自体が出来なくなりますので治療はお早目に!
●予防
○休養しましょう!
痛みが出るような運動は禁止です。
○太もも(大腿四頭筋)の筋力強化運動
膝を支えるのはこの太ももの筋肉です。
筋力がつくと膝も安定しますので大変効果があります。
筋力がつくには多少時間を要しますが、根気強く続けましょう!
シンスプリント:走るとすねが痛い!
【ランニング障害 9.「走るとすねが痛い!:シンスプリント」】
◆ シンスプリント
シンスプリントとは、ふくらはぎの筋肉が収縮する際の圧力によって
すねの内側にある脛骨の骨膜がはがれてしまう障害です。
まさに、弁慶の泣き所と呼ばれる場所ですね。
●メカニズム
脛骨の後ろ側にあるふくらはぎ、この筋肉が収縮すると、筋肉の圧力(内圧)
によって、脛骨の骨膜を持ち上げるような力が加わります。
この負荷が何度も何度も繰り返されると、ある時限界を超えてしまい、部分的な
骨膜剥離、つまりはシンスプリントが生じてしまうのです。
●症状は?
脛の内側で中央から遠位(下のほう)にかけて痛みが出ます。
圧痛(押すと痛み)だけでなく、時に熱感、腫脹なども生じます。
●原因
とにかく「走りすぎ」が最も多いでしょう。
負担がかかりすぎるのが原因です。
●治療
○まずは安静!
一般的に長期の安静は必要ありません。
痛みのない範囲での運動は可能です。
圧痛の状態を確認しながら徐々に運動を開始しましょう!
○次にストレッチを!
痛みや腫れが引いてきたら、温めたりストレッチをしましょう。
*消炎鎮痛剤入りの軟膏や湿布などを使いましょう!
●予防
○ストレッチ!
ストレッチを十分に時間をかけて行い、筋肉の柔軟性を維持しましょう!
特にふくらはぎの筋肉のストレッチが有効です。
いずれにしても余裕をもって少しずつ体力、走力をあげていく事が大切です(^^
肉離れ:急激な筋肉の痛み!!
◆ 肉離れ(筋断裂)
肉離れとは、筋肉の一部が切れたり、筋肉を包んでいる筋膜が
破れたりする状態をいいます。
医学用語では「筋断裂(きんだんれつ)」といいます。
短距離走や跳躍など、突発的に強い力を入れたときに多く起こります。
●起こりやすい場所は?
大腿四頭筋(だいたいしとうきん):太ももの前側にある筋肉
大腿二頭筋(だいたいにとうきん):太ももの後ろ側にある筋肉
ふくらはぎ
●症状は?
・歩行困難:ほとんどが痛みが強いために歩くのが困難になります。
*軽傷な場合は、歩行も可能であり注意が必要です。
・患部の圧痛や皮下出血など。
・患部がへこみ(筋肉が断裂しているため)、
その上部が腫れてきます(筋肉が縮むため)
●治療
○まずは安静!
重症なケースでは固定が必要になります。
最初の数日はアイシングが効果的です。
○次に温めストレッチを!
痛みや腫れが引いてきたら、温めたりストレッチをしましょう。
*消炎鎮痛剤入りの軟膏や湿布などを使いましょう!
○ストレッチをしても痛みがなくなれば、少しずつ走り始めましょう。
●予防
○走力アップ!
地道に走り込み、走力、持久力をアップしましょう!
○ストレッチ!
ストレッチを十分に時間をかけて行い、筋肉の柔軟性を維持しましょう!
★安静期間が長いのは良くない!
受傷初期の安静は必ず必要です。が、長期に安静にしているとかえって
慢性の筋肉損傷を起こしやすくなると言われています。
筋肉の損傷した部位は、コラーゲン線維に富んだ瘢痕組織(はんこんそしき)に
変化して治癒していきます。
ただし、安静のままでいるとこの瘢痕組織内のコラーゲン繊維が
バラバラの方向で形成されてしまいます。
ある程度のリハビリは早めに開始しましょう!
腸脛靭帯炎:屈伸で膝の外側が痛い!
◆ 腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)
膝の外側の痛みの多くの原因が腸脛靭帯炎です。
骨と骨を連結しているのを靭帯といいますが、
腸骨(骨盤のベルトをかける部分)と
脛骨(けいこつ:膝下のすねの骨)を結んでいるのが腸脛靭帯です。
この長い靭帯の上には、大腿筋膜張筋という筋肉があって
靭帯の長さと緊張度を調整しています。
●痛みのメカニズム
この靭帯は膝を曲げたり伸ばしたりするたびに前後に移動します。
このとき、膝の外側で骨の突き出た部分を乗り越えて移動するために
摩擦が起こります。
この摩擦が起こり、ある程度続くことによって障害が起こるのです。
これを腸脛靭帯炎といいます。
*この靭帯は股関節部分でも同様に前後に移動する現象が起こるので、
股関節でも同じような症状が出ることがあります。
これを大転子滑液包炎(だいてんし かつえきほうえん)といいます。
●症状は?
走ると膝の外側が痛むことが一般的です。
90度曲げた位置から膝の外側を指で押した状態で膝を伸ばしていくと、
伸ばしきる手前で痛みが出るのが特徴です。
●原因
衝撃が長い時間加わったりすると症状が出やすくなります。
特に、長い下り坂を大股で走ったりするのは要注意です。
●治療
○休養しましょう!
比較的、治療期間が長引くことが多いようです。
痛みのない範囲での運動は可能ですが、無理してはいけません。
筋トレや水中ウォークなどで体力は維持しましょう!
●予防
○ストレッチ!
ストレッチを十分に時間をかけて行い、筋肉の柔軟性を維持しましょう!
特に大腿筋膜張筋のストレッチは欠かせません。
柔軟性をよくして衝撃を抑えるようにしましょう。
下り坂は歩幅を小さくしてピッチ走法にするのも効果があります。
いずれにしても余裕をもって少しずつ体力、走力を
あげていく事が大切です(^^
ふくらはぎがつる!!
◆ 腓腹筋(ひふくきん)痙攣(けいれん)=こむらがえり
ふくらはぎの痙攣(こむらがえり)を経験した人は少なくないでしょう。
医学用語では腓腹筋(ひふくきん)痙攣(けいれん)と言います。
自分の意識とは全く関係なく生じるもので、突然筋肉が収縮して強い痛みを伴います。
●メカニズム
痙攣のメカニズムは、代謝物質が排出されずに蓄積されて、
これが筋肉を刺激して悪循環が起こるために生じるとされています。
●原因は?
筋肉の疲労が多いようですが、寒さや脱水などによる循環障害や
クールダウン不足なども原因とされています。
*練習不足だったり、実力以上に無理したりするランナーは要注意です!
(↑自分も気をつけなくては...)
●治療
○走っているときに痙攣が起こりそうになった場合は、
痛みを感じる部分から力を抜きましょう。
徐々に疲労が抜けていけば回復していきます。
血液循環を考えると、筋肉は動かしていたほうが良いでしょう。
ゆるやかに走り続けるのがいいと思います。
○マッサージやストレッチを!
縮んで硬くなった筋肉をゆっくりと引きのばすと良いでしょう。
●予防
○走力アップ!
地道に走り込み、走力をアップしましょう!
筋力をつけるストレッチも有効です。
○クールダウン
ストレッチを十分に時間をかけて行いましょう!
(注)寒さ、暑さの中でのジョギングに注意!
・寒い日にゆっくりしたペースで走っていると、
筋肉が冷やされてけいれんが起こりやすくなります。
そこで、防寒対策をしっかりしましょう!
・暑い日は発汗量が多く、脱水症状になり血液の粘度が
上昇して循環不全になり、疲労物質が蓄積してしまうために
痙攣を起しやすくなります。
足裏のゆびの付け根の痛み
◆ モートン病
足裏のゆびの付け根部分の痛みは「モートン病」が疑われます。
痛みを我慢して走り続けると、慢性化して小さなしこりが
触れるようになります。
これが、頑固な痛みの原因になる神経腫(しんけいしゅ)であり、
押すと強い痛みとなります(--;
●診断
1)3、4趾の間を足底から押すと痛みがでる。
2)前足部を横から握るように圧迫すると痛む。
この2つを満たしている場合、モートン病の可能性が高い
と言えるでしょう。
●どんな人に多いの?
・中年以降の女性
・ウォーキングやランニングなどをしている(足底から刺激を受けることが多い)
・ハイヒールなど、自分の足に合わない靴をはいている
●どうして3、4趾の間で起こるのでしょう?
・足の裏に走っている神経(足底神経)の枝(足底神経の内側と外側の枝)が
合流しているので、他の神経よりも太くて、圧迫を受けやすい。
・第3、4中足骨間の動き(可動性)が大きいため。
●治療
一般的には痛み止め入りのシップや軟膏などを使用して経過をみます。
また、第3趾と4趾の間にガーゼなどをつめて指間を広げたりします。
それでも痛みが全くひかない場合は、ステロイドなどの注射ををします。
★予防
走り方を注意しましょう。
前足部に負担がかからないように、走り方をチェックしてみましょう。
下り坂の場合、歩幅を狭くするピッチ走法が勧められます。
また、路面を強く蹴って歩幅を広くする走法はやめましょう!
足のマメ(水疱)の障害
【ランニング障害 「足のマメ(水疱)の障害」】
◆足のマメ(水疱)とは?
いわゆる「マメ(水疱)」とは皮膚の摩擦障害です。
シューズやソックスなどによる皮膚の摩擦が原因となります。
母趾の付け根やかかとなど、骨の飛び出している部分に起こりやすいのが特徴です。
シューズを新調したり、サイズが合わなくて足が中で遊んで(動いたり)いたり、きつくてぶつかったり、ソックスにしわがあった時に起こりやすくなります。
私も走り始めの時は右の親指の付け根によく水疱ができました。
今でも長い距離を走ると時々出来てしまいます(^^;
気をつけましょう!← 自分へ
●どうしてマメ(水疱)が起こる?
何回も繰り返して皮膚が当たったりして擦れたり、皮膚にずらす力が加わって深皮と表皮の間がはがれて隙間でき、そこに水が溜まったのが水疱です。
ランニングだけでなく、どの競技でも起こりえますので注意が必要です。
●治療
一番のお勧めは「ドーナツ状パッド」を患部に当てる方法です。
圧迫を少なくするためにパッドを当てて、その上から伸縮性のあるテープでパッドがずれないように固定します。
水疱よりも大きめの穴をあけたドーナツ状パッドが有効です。
★基本はマメはむやみにつぶさない!ことです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ただし、大きくなり圧迫感を感じる場合は安全ピンなどで小さな穴をあけて、水を出します。
そのうえから布テープで固定するといいでしょう。
やがて、古い皮膚の下に新しい皮膚が出来てきます。
新しい皮膚が出来るまでは、なるべく古い皮膚を切り取らないようにしましょう!
★予防
摩擦や圧迫を少なくすることが大切です。
足にフィットするシューズを選び、ソックスはしわができないようにしましょう。
また、マメができやすい人はあらかじめ伸縮性のあるテープを貼ったり、パッドを当てたりするのも効果的です。
☆足先のケア
ランナーの間で評判なのは、ソックスをはく前に、
足の裏や指の間、そしてかかとまで
まんべんなくワセリンやディクトンスポーツ(ムース状)などを塗ることです。
~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
また、「五本指ソックス」のほうが足指のマメ防止には効果的です。
私も五本指ソックスにしてからできにくくなりました!
最近は専門店や大会ブースなどでいろいろな商品が売られていますね。
ゆっくり見てみるのもいいでしょう。
足の甲の痛みと腫れ
【ランニング障害 「足の甲の痛みと腫れ」】
◆ 足の甲の痛み・腫れ
歩いているときには全く痛みがないのに、なぜか走ると痛みが...
そして腫れてるし...
足の甲が腫れていて、なかなか痛みが取れない場合は、足の甲の部分(中央部)にある中足骨(ちゅうそくこつ)の「疲労骨折」の疑いがあります。
●疲労骨折(ひろうこっせつ)とは?
金属疲労と同じ状況が骨に起こって破壊(つまり骨折)してしまう状態です。
みなさんも針金をクネクネと繰り返して負荷をかけると、ポキッと折れてしまった経験があると思います。
疲労骨折は、これが骨に起こっていると考えてみてください。
骨が走り過ぎなどでたわむことを繰り返すと折れてしまいます。
●疲労骨折が起こりやすい場所?
足の周辺で起こりやすいのは、中足骨や内・外のくるぶし、そして小さな骨の集まりである足根骨(そっこんこつ)などです。
ちなみに、スネの太い骨(脛骨)や骨盤などでも起きますので、注意が必要です。
☆私は左脛骨の疲労骨折で金属が入っています(涙
★症状
痛みは骨折した部分で、強い負荷がかかると痛みます。ですから日常生活動作ではあまり痛みは出ません。
普通に歩行しても痛みは出ませんが、走ると痛いのです。
●腫れ
疲労骨折は治っていく過程とともに破壊されていく過程が混在します。
そのため、骨形成反応が盛んに行われるので、骨折部分は腫れていきます。
●行軍骨折
中足骨の疲労骨折は別名、「行軍骨折」と呼ばれています。これは、昔は軍隊で無理に歩行することで起こす骨折と言われていたからです。
いつまでも痛みが続く場合は病院にいきましょう!
レントゲンで簡単に診断ができます。
★治療
骨折ではありますが、ギプス固定などは必要ありません(^^
必要に応じて、弾性包帯や絆創膏などによる固定を行う程度です。
また、シップや消炎鎮痛剤などの内服も効果的です。
まずは、ランニングを中止!
痛みと、筋力の回復具合、レントゲンなどで復帰時期を決定します。
◆<編集後記>
今日は地元のシニアの野球クラブの忘年会に出席してきました。
平均年齢は70歳以上。
野球のレベルは高くて全国大会にも参加しています。
ただの飲み会ではありません。
1年間の各選手の成績がこと細かに記載された表が手渡され、誰かどれだけの
活躍をしたかが発表されます。
強いチームは楽しいだけではないんですね。厳しさも兼ね備えています。
みなさん、とにかく元気。体調管理にもとても気を使っています。
来春のシーズン開始まで、それぞれの弱点を鍛えて体力をつけるそうです。
小生まだ43歳。いやはや若造です(^^;
まだまだ頑張らねばなりません!
ところで、東京マラソン2011チャリティランナーの内容ですが。
⇒ http://www.tokyo42195.org/2011/tsunagu.html
参加費10万のマラソン大会にはまず参加することはしないでしょう。
ただ、それが全てチャリティ費用となり、多くの人々の一助になるとなれば話は別です。
毎年、年に1回。寄付したお金が有効に使われるのであれば。
しかもランナーとして、このチャリティ活動をアピール出来るのであれば。
ランニング障害(足の内くるぶしのでっぱりの痛み)
【ランニング障害 「足の内くるぶしのでっぱりの痛み」】
◆ 足の内くるぶしのでっぱり?!
外来で足の内くるぶしのでっぱりが痛いと来院される患者さんがいます。
ランナー特有の障害ではありませんが、このでっぱりは「外脛骨(がいけいこつ)」が原因の事が多くあります。
●外脛骨(がいけいこつ)とは?
10人に一人くらいの割合で、外脛骨と呼ばれる余分な骨が出ていることがあります。
足首の下にある骨の集まった部分には、足根骨(そっこんこつ)という7つの骨があります。
大きい骨が2つ、小さい骨が5つの全部で7つの骨から出来ています。
そのなかで、親指側にある舟の型をした小さな舟状骨(しゅうじょうこつ)という骨があるのですが、この内側に余分な丸い骨がある人がいるのです。
これを外脛骨といいます。
●外脛骨障害とは?
外脛骨があると出っ張っているために、シューズに当たったり、この骨を固定している部分が壊れたりして痛みが出ることがあるのです。
これを外脛骨障害といいます。
ちなみに外脛骨がある人は、内くるぶしの下の前の方を触ってみると、骨の出っ張りに触れます。⇒レントゲン撮影で確認できます!
外脛骨は、舟状骨と繊維組織で強固に結合しているので、多少の力がかかっても動くことはありません。
ただし、シューズが当たったり、内側に体重がかかる状態で長く走ったりすると痛みが出ます。
★治療
治療の基本はシューズが当たらないように工夫することです。
具体的にはソックスを厚めにしたり、ドーナツ状のパッドを患部に貼るのもいいでしょう!
ただし、皮膚の圧迫による障害の場合は、うまく除圧できれば早く改善しますが、繊維組織の障害の場合は1~2か月かかることもありますので、注意が必要です。
★予防
●走り過ぎに注意!
走っているとき、もしくは走った後でも痛みが出れば無理をしてはいけません。
患部に負担がかからないようにすることが大切です。
◆2 <編集後記>
先日、ろくろで作った陶芸作品が完成し、我が家に届きました~(^^
ビールのジョッキと湯呑茶碗ですが、さっそくビールをいただきました(^^
格別の味でしたヨ♪
さて、心身ともにハードな毎日で1週間で3キロ痩せました(汗
食べているのですが、それ以上にカロリーを消費しているようで...
やはり心身ともに健康でないと体のバランスが壊れますね。
そしてそれが一番の「幸せ」なんだと痛感ッス
ランニング障害(足の内くるぶしの痛み)
今日は、朝から掃除に洗濯、犬の散歩、そして荒川の土手を10キロのジョグ。
ところで皆さんには毎日している日課のようなものってありますか?
私が毎朝していること。それは「洗濯物を干す」ことです!←意外?!
実は相当はまっておりまして、晴れた日にベランダに干すのがとにかく
「気持ちいい~!」。
率先してやってます(^^
またまた前置きが長くなってしまいました。
-- <目次> --------------------------------------------
◆1【ランニング障害 2.「足の内くるぶしの痛み」】
◆2【編集後記】
-------------------------------------------------------
◆ 足の内くるぶしの痛み
走る距離が長かったり、すり減ったシューズを使い続けたりすると
「足の内くるぶし」に痛みが出ることがあります。
痛みの原因の多くが「腱鞘炎」と考えられます。
●そもそも腱鞘炎とは?
腱は筋肉の力を骨に伝えるための繊維の束です。
これが足や手の指などを動かす働きをしています。
腱が体の中で動くために周囲と「すれる」のですが、
すれても傷まないように腱鞘(けんしょう)というトンネルの中を
通って働く仕組みになっています。
そして少しでも摩擦を少なくするために、腱鞘の内側には
ネバネバした液があって滑りをよくしているわけです。
ところが、走り過ぎなどで限界を超えてしまうと腱や腱鞘の
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
摩擦面が破壊されて痛みが出ます。
これを腱鞘炎といいます。
●後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)
内くるぶしには後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)
という腱が通っています。
この腱は、足を内側、下方向へ動かす働きがあるのですが、
くるぶしの下でほぼ直角に曲がっているために、
障害を起こしやすい部位だといえます。
ちなみに、足の腱は内くるぶしだけではありません。
外くるぶしや足の甲にもたくさんあるので、それぞれの部位で
腱鞘炎は起こる可能性があります。
ご注意を!
★治療
原因はずばり「走りすぎ!」です。ですから基本的には
~~~~~~~~~~~~~
無理して走らないことです。しばらく静かにしていると治りますのでご安心を!
どの程度?というのが問題ですが...
基本的には「痛みが出ない程度の走り方」を1~2か月間続ければ問題ないでしょう。
★予防
●走り過ぎに注意!
ついついレースが近くなると無理して走ってしまいます。
自分なりの距離を体で覚えることが必要です。
とにかく無理はしないことが大切です。
●シューズ
かかとがすり減ったシューズで走るのはやめましょう。
特にかかとの外側が極端にすり減ったシューズを履いていると、
足首部分で腱の折れ曲がりが強くなって障害を起こしやすくなります。
すり減った場合は買い換えるか、修理をするかで対応しましょう。
-----------------------------------------------------------------
◆2 <編集後記>
先日、母から新聞の切り抜きをいただきました。
あの勝間和代さんが連載している記事でした。
共感するものでしたので、ご存じの方もいるかと思いますが、
紹介しますね。
「幸運は天から降ってはこない」~ワイズマンの4つの法則~
1)「チャンスを最大限に広げる」
外向的で、さまざまなチャンスに果敢にチャレンジする習慣を身につける
2)「虫の知らせを聞き逃さない」
直感や本能に素直に反応する
3)「幸運を期待する」
運がいい人はいつも、幸運が訪れることを自然に期待している。
4)「不幸を幸運に変える」
運がいいと思っている人にも、いくらでも不幸は生じますが、
災い転じて福となすこともあった、と気持ちの切り替えが、大変早くできる。
★幸運は天から降ってくるものではなく、心がけ次第で
自分で見つけられるものである!
同感です!!
不幸を幸運に変えて、どんどん見つけていきましょう~!
ランニング障害(アキレス腱の痛み)
【ランニング障害 「アキレス腱の痛み」】
ランニング障害でお悩みの方はまつだ整形外科クリニックへご相談ください。
◆アキレス腱の痛み
走っていて、地面を蹴る時や着地する際、アキレス腱に痛みが出ることが
良くあります。
私もいつもより長い距離を走ったりすると痛みが出たり、時に腫れたりします。
このアキレス腱の痛みには二つの障害が考えられます。
●アキレス腱周囲炎
まさに読んで字の如し。アキレス腱の周囲に炎症を起こしている状態です。
これは腱の周囲にある薄い膜が、摩擦に耐えかねて炎症を起こしています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この薄い膜は腱の栄養供給をつかさどっているのですが、
この膜の表面細胞が周囲と摩擦するために破壊されてしまうのです。
破壊されると、その部分を治そうとする炎症反応が起こり、痛みが出ます。
腱周囲炎は血管が多いために治りやすく腱そのものに障害があるわけでは
ありません。
そのため、腱自体が弱って切れてしまう心配はありません(^^
●アキレス腱炎
アキレス腱が繰り返し引っ張られる力により、腱自体の繊維が微小断裂を
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
起こして腱にしこりができてしまう状態です。
アキレス腱の弱い部分に微小断裂が起こり、これが徐々に拡大していきます。
断裂した部分は時間をかけて、少しずつ別の繊維組織に
置き換わり治っていきます。
が、繊維が増えていくので部分的に腫れてしこりになることが特徴です。
しかも押すと痛い(^^;;
アキレス腱炎は、断裂の前段階ですからなかなか治りにくく、無理して走っていると
切れるリスクがあるので要注意です!
★治療
原因の多くは「走りすぎ」です。ですから基本的には無理して走らないことです。
アキレス腱周囲炎であれば、痛みの出ない範囲で走りながら
治すことも可能です。実際に、私も2、3週間で治癒しました。
一方、アキレス腱炎は数か月かかることもあります。
まずは病院を受診してみましょう。
★予防
●ストレッチ
ふくらはぎの筋肉の入念なストレッチングを習慣としましょう!
ストレッチによって筋肉の柔軟性を高めておくと、路面からの衝撃が緩和され、
アキレス腱障害の予防につながります。
●走り方の注意
かかとをうかせた走り方は良くありません。また、体重の上下運動の多い
走りかたも負担がかかります。
また、スピード走の練習で歩幅を広くした走りはやめましょう。
-----------------------------------------------------------------
◆2 <編集後記>
人工関節研究会で座長をつとめるために参加してきたのですが、
アカデミックに頑張っている同世代の先生と話ができるいい機会でした(^^
モチベーションがあがります(^^
ただ、開業するとなかなか時間が取れずにゆっくりできないのがツライ
ところです(^^;
前夜の食事会にも参加できませんでしたし...(涙
せっかくの秋晴れの中での京都日帰り。
う~ん。もったいなかったです...
今度はゆっくりしたいものです。
もちろん、ジョギングシューズも持参で(^^
ランニング障害(かかとの痛み)
今回の内容は「ランニング障害」についてです。
私は、ランナーとしても様々なマラソン大会に参加しています。
そのためか、ランニング障害でお悩みの方から、
よくご相談をいただきます。
ランニング障害でお悩みの方はまつだ整形外科クリニックへご相談ください。
年々ランニング愛好者は増え続け、ある種のブームになっています。
東京マラソンをはじめ、人気の高いマラソン大会は倍率が高かったり、
あっという間に定員が埋まったりで、参加したくても出来ない。
(東京マラソンは抽選で落選。長野マラソンはネットでつながる前に
定員締切~涙)
皇居をはじめいわゆる名所では、ランナー用の施設が次々と開設され、
多くのランナーで溢れるためのマナーの問題まで出てきました。
一方でジョギングをしたり、マラソン大会に参加する「経営者」たちが
増えており、「ジョギングはビジネス脳を活性化する」とも言われています。
(↑個人的には賛同!)
走り始める動機はさまざまですが、ランナーの急増によって、当然ランナーが
抱える「痛みの悩み」も増えています。
そこで、ビギナーではありますが、一応?ランナーでもあります私から
「ランニング障害」について少しでもわかりやすくガイドしたいと思います。
ランナーでない読者の方にも興味を持ってもらえるようにガイドしていきます。
またまた前置きが長くなってしまいました。
今週も心を込めてお送りします。
-- <目次> ------------------------------------------
◆1【ランニング障害 1.「かかとの痛み」】
◆2【編集後記】
----------------------------------------------------
◆ かかとの痛み
ランナーで多い障害の一つに「かかとの痛み」があります。
なかでも「足底腱膜炎(そくてい けんまくえん)」が代表的です。
足の裏には、縦方向に走っている「足底筋」と呼ばれる筋肉がありますが、
その筋肉の表面には繊維性の強い膜があります。
この膜を足底腱膜といいます。
●足のアーチ
足底腱膜は骨を引き寄せることで、足の骨のアーチを形成しています。
この弓のようなアーチによって、走る時の路面からの衝撃を和らげたり、
蹴りだしの動作がうまく出来るわけです。
●足底腱膜炎の病態
筋肉の表面にある足底腱膜は、非常に丈夫な繊維ですが、
かかとの骨についている部分は力学的に弱い部分なので、
傷めやすいのです。
走っていて路面からの衝撃を繰り返し受けると、
微小部分で繊維が切れたり、骨からはがれたりします。
一度、小さな破壊が起こると、その部位では抵抗が弱くなるために、
さらに破壊が進行してしまい、やがて痛みが出てしまうのです。
これが、足底腱膜炎です。
●骨の棘:踵骨棘(しょうこつきょく)
このようにして壊れた部分には治すための反応が起こり、
痛み物質を放出したり、切れた繊維の間を埋める新しい繊維が
出来たり、骨の膜が厚くなって骨の出っ張りが出来たりします。
レントゲンで確認するとトゲのようなものが見られることがあります。
これを踵骨棘といいます。
★治療
基本的には無理して走らないことです。かなり時間は
必要ですが(2~3か月)ほとんど治ります。
また、衝撃を吸収するようなシューズや靴下、
中敷などを選ぶのも大切です。
足の痛みに耳を傾け、痛ければ走るのをやめる。
あせらず時間をかけて治していきましょう!
★予防
走りすぎは禁物!です。個人のレベルに合わせて無理せずに
走ることが大切です。
また、足の親指(母趾)を反らせるストレッチや入浴後などの
青竹踏みなども効果があるといわれています。
自然に逆らわずに、痛みが出たら休みましょう!
ランニング障害でお悩みの方はまつだ整形外科クリニックへご相談ください。
-----------------------------------------------------------------
◆2 <編集後記>
雑誌「美的12月号」に「首・肩コリ」について掲載されました(^^
1時間ほどの取材でしたが、上手にまとめてくれました。
さすがです(^^
詳しくはこちら → http://matsuda-seikei.jp/guidance/youtsuu-report.html


